日本では長時間労働が当たり前になってしまっていますが、そんなに時間がかかるのはみんな仕事が遅いんじゃないの?という疑問も湧きますね。
なかには本当に効率が悪く無駄に他人に振り回され、気の遠くなるような時間を過ごしている人もいれば、やってもやっても終わらないくらい仕事量が多い人もいるでしょう。
無駄な時間を過ごすのは悲しいかぎりですが、業務の種類のよっては、時間を必要とし、質を高めなければならない業務と、時間を意識すべきスピード重視の業務の2種類あります。
それを区別できれば、スピーディにやらなくてはいけない仕事と、十分に時間をとっていい仕事の違いが分かります。
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スピードを重視する業務と質を重視する業務がある
「仕事が遅い」と言われる人は、スピード重視の業務が遅いことが問題の場合が多いです。
仕事に時間をかけていても「仕事が遅い」と言われない人は、質が重視される業務で時間を使っています。
仕事が遅い人は、スピード重視の業務において、物事を決定するのに時間がかかる人です。
スピード重視の仕事というのは、誰がやっても結論(出来上がりの状態)にほとんど違いがない業務がそれにあたる場合が多いです。例えば、データ作成(見積・図表作成など)、情報収集・集約などです。
それに対して、質が重視される業務とはなんでしょう?
質が重視される業務に時間をかけて仕事をする人はこんな人です↓
『新商品の販促提案の企画書を徹夜して完成させたが、完成しても時間が許す限り、何度も何度も見直し、修正してやっと自分の納得がいくものができた。しかし、それは企画発表の1時間前だった。』
この人は、出来上がりがギリギリすぎますが、ここで大切なのは、この企画が採用されるか・されないかの結果が重要な仕事であることです。「ボツ」になってしまうと、この人の努力は水の泡になりますが、質を高くする努力はあってしかるべきです。
「質」によって結果が左右される業務は、時間をかけて努力し、良い結果へ導かなければなりません。それをよく理解している人は、期限ギリギリまで試行錯誤を繰り返します。
仕事が遅いと言われる人と言われない人の違い
■仕事が遅い人と言われる理由
- 課題がそのまま解決せずに結論が出ない人
- 結果よりプロセスを重視している人
- 重要なこと重要でないことの区別をせずなんでも丁寧にやる人
■仕事に時間をかける人が仕事が遅いと言われない理由
- 課題から結論に至るまでは速く、他の結論も2,3パターン出す人
- プロセスは気にせず、結果を重視し質を落とさない人
- 重要でないことはシンプルかつスピーディに、重要なことは丁寧にやる人
業務において、スピード(時間)と、質 は相互関係にあります。
どちらがかけてもダメで、『スピードが速く質も高い』のが一番いいですがそれは理想論で現実的ではありません。
ですから、業務ひとつひとつに、スピードと質のどちらを優先すべきかを正しく判断しなければなりません。
スピードと質のバランス関係は4パターンあります。
上記の4パターンのうち、どのパターンに当てはまるかを判断することが大切です。
業務スピードが速く質が高い人の思考プロセスとは
同じ業務をやっても、仕事が早くて質がいい人と、仕事が遅くて質も悪い人の違いは、時間の使い方と思考パータンに違いがあります。
※≪時間軸と思考プロセスの比較≫はイメージです。
質が上がらない人と質が上がる人の、経過する時間はほぼ同じですが、思考プロセスが違います。質が上がる人は、中身がぎゅっと詰まった考え方をしています。
質が上がらない人が、物事を決定し行動するまでの間に、質が上がる人は、もうすでに決定・行動を起こしています。「とりあえずの答え」をスピーディに出すのが上手です。
それを評価して、見直し・改善した後に、さらに決定・行動を行っています。
自分で出した結論に再度修正をかけて、より良く改善しているので、質が高いものが出来上がります。
スピーディに質の高い仕事をするためには、思考の回転数が多くできるだけ短時間でできることが大事です。
スピードも質も申し分ない人に到達するには、努力と経験が必要です。経験があれば判断力・決定力が養われます。そのためには本人が日々意識をして、業務ひとつひとつを見直すことが大切です。
仕事が遅い人も早い人も譲れないのは期限をしっかり守ること
仕事が遅い人も早い人も誰もが、共通で意識しなければならない事があります。
それは「期限」。
いくら仕事の質がよくても、提出時間に間に合わなければ意味がありません。
期限を守ることは、どんな仕事でも共通した最低限のビジネススキルです。
必ず意識しましょう。