仕事ができない私が激変した8つの理由と思考法

私はかつて、まったく仕事ができない問題児でした。とんでもなくコミュニケーション能力にかけ、まわりの状況がくみ取れず、わからないことがわからない!という人間でした。

そんな私でも泣きながら自分と向き合って、ある程度の仕事ができるようになったのですが、

今思えば大きな変化だったなと思う8つのことを書きます。

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「できない」ではなく「やってない」自分に気づいて、セルフイメージを変えた

私は仕事ができず怒られてるうちに、社内でも「できない人」のレッテルを貼られ、自分でも「できない人」であることが当たり前の毎日を送っていました。すると人って不思議で、前に進む威力が自然と衰えているんですね。

それは単純に”意識”の問題です。

ある日上司にこう言われました。

「おまえはできないんじゃない。やってないだけ」

それってどういうことでしょう。

何も前に進んでないのにできないと決めつけて、”できるできない”以前に、何も決定できていなし何も行動していない、という意味です。

できない=行動できていない=白紙の状態なわけです。

仕事は、とりあえずやりきってみることが大切です。その仕事がうまく完了するのか、失敗するのか、失敗しても次に進むための糧になるのかはわかりませんが、最後には何かしら残ります。その時はじめて「できたかできないか」の判断ができるのです。

”とりあえずやりきってみる”時は、セルフイメージを変えてみてください。行動や思考回路に大きな違いがでます。

例えば、販売促進の企画を作成しないといけないのではあれば、

「できない自分なりに頑張ってみよう」というのと、

「失敗は許されない管理職だと自分を仮定して、持ってる知識や人脈をフル起動させなければ」

と想定して取り組むのと、どちらがいい企画にたどり着けると思いますか?

もちろん切羽詰まって全精力を振り絞りながら考える人のほうがいい企画が発案できるに決まっています。

自分のセルフイメージを変えることで意識にも変化がおき、頭の回転や発想にも大きな違いがでるはずです。

「できない~」ではなく「やらねば~」に変えて、骨の髄まで絞り込むくらい、脳みそをフル起動させて仕事してみてください。今まで見えなかった世界があるかもしれません。私はありましたよ。

仕事は「できない」と思う前に、セルフイメージを変えて、まずは達成すること。

自分の競争相手は社内でなく、社外にいることに気づいた

社内に私より1つ上の先輩(できる人)がいました。私はずっとその人の背中を追い続け、先輩みたいに仕事ができるようになりたいなぁと憧れを抱いていました。

そんな劣等感にさいなまれていた私に、ある日上司がこう言いました。

「おまえが競う相手は社内にはいない。社内でどうなのかは関係ない。おまえのライバルは、うちと同じクライアントに営業してくる社外の人間だ。50代の経験豊富な営業マンも、20代の東大卒のできる営業マンも、全員とおまえは比べられている。それに勝てるにはどうしたらいいかを考えるべきだ。」

私は視野が狭く、大切なことを見落としていました。

「仕事をしている=マーケット(市場)に対して商品を提供している」ということは、社内で競い合っているわけではなく、マーケットの中で競い合っています。営業で成果を上げるには社内でいくら頑張っても無駄に終わります。営業職は特に競合他社と比較されやすく、常にマーケットシャアを奪い合っている環境下で戦っています。営業職でない人も同じです。会社で扱っている商品も、マーケットの中で限られた消費力を奪い合っているわけですから、競合他社を意識して仕事をする必要があります。

仕事ができる人は、マーケットの中で生き抜ける人です。会社がどうのこうのと言っているうちは青二才です。

仕事ができるようになりたいなら、マーケット(市場)を意識すること。

できないのに「できます!」とやる気を表現することをやめた

私が仕事し始めの頃、知識も何もない私は、やる気だけで乗り切ろうとした超空まわり人間でした。それがビジネスマンの美学だと思っていたからです。

実際のところ、いい迷惑です。私が失敗するのを黙って見ていろと言わんばかりの状態です。

それでは会社にとっても自分にとっても非効率ですよね。

できないことを「できないのでやりません」と断れと言ってるのではありません。むろん、挑戦することは大切です。

「できます!」と嘘をついてまで仕事をしようとせず、「〇〇の場合ミスが起こりやすいのでご相談させてください」とか、「ご指導お願いできますか」とか、できないことをひとつずつ解決してくことが大切だということです。

解決方法は、自分で調べるのか、第三者に教えてもらうのかなんでもいいです。何の根拠もないのに「できます」というのをやめることです。

やる気だけの空まわり人間は、何の得にもならない。できない事をきちんと相手に伝えること。

人は経験豊富であっても仕事ができるとは限らないことを知った

あなたのまわりにも、何十年もキャリアを積み経験豊富で偉そうなプロと呼ばれる人、いますよね。私にとってそういう人達はみんなキラキラして見えて、私も早く経験を積んで自分に自信を持ちたいと考えていました。

しかし、とある仕事で私がそういうプロと呼ばれる外注のデザイナーさんに広告デザインを発注した際のこと。デザインは納得いかないものが出来上がり、上司にめたくそ怒られたことがありました。(そんなことはしょっちゅうでした。)

なぜ、私より経験豊富なプロにお願いしてるのに、私が怒られないといけないのか。

プロがいいものをつくれないのに、私にわかるわけがないじゃないか。

普通そう考えますよね。

でも、会社はそんなに甘くはありません。というより、そのデザイナーにお金を払う会社側にとっては、「いいデザインでないけどプロのデザイナーが制作しましたのでお金払ってください」と言っても払ってくれるわけがありません。

そのとき私は思いました。「それなら私が考えなくちゃいけないじゃん」

プロのデザイナー相手に、経験もへったくりもない自分がデザインのアイデアを出す事自体、とても恥ずかしかったり、相手に失礼なんじゃないかって思ったりもしました。でも、相手ができないなら自分がやるだけです。

プロの中には、いくら経験があってもできない人はできない人で終わります。経験や費やした時間ではなく、最終的には ”” です。経験不足で社会人歴が浅い人でも”質”が良ければ、人より早くステップアップしてます。

それを理解してから、プロと呼ばれる人に対して劣等感を感じることもなくなり、自分の個性を生かしてアイデアをどんどん発言できるようになりました。

経験豊富な人たちに劣等感を抱く必要はなく、自分のアイデアや個性は惜しみなく表現すること。

人に教えてもらい助けてもらいながら完了させた仕事は自分の成果だと知った

仕事が完璧にできないと悩んでいる人に知ってもらいたいこと。それは、「仕事は決して1人でやるものではない」ということです。

逆を言えば、1人ですべてをやる仕事ほどリスクの高いものはありません。人に助けてもらったり相談する事は、自分は無力だと感じやすいですが、そうではありません。自ら責任を持ち、人の意見を聞き手伝ってもらいながらも、その仕事が会社の利益に繋がったのであれば、それは自分の力で仕事をクリアしたということです。

より良い結果のために「人を動かす」ことは最重要なビジネススキルです。人を巻き込んで仕事する人は、”できる人間”です。

なんとか完了にこぎつけたいという責任感のある人だからこそ、自分だけではできないと思えば素直に人の手を借りることができるのです。

仕事は1人で完璧にこなすことが優先事項ではない。誰かの助けを借りるのが当たり前であること。

業務を他人にお願いするときに、人任せにしていたことに気づいた

仕事を業者に発注するとき、違う部署の人に業務をお願いするとき、相手が思い通りにしてくれなくて失敗したことはありませんか。ポンっとお願いしたら、ポンっと完璧にかえってきたらいいな~と思いますが、上手くいくほうが奇跡です。

人に業務をお願いするときは、「自分で責任を持ち、締め切り時間、仕事の進行状況、完了したかを確認し、至らないことがあれば指摘すること」が当たり前なんですね。

それに比べ、人任せだった私は、発注するだけでその後の進行の状況の確認などはせずに、ほったらかしにして、もし仕事が完了しない事態になったときには人のせいにしてました。

一緒に仕事するメンバーがどんなにプロであろうと、完璧に仕事が遂行することはほとんどない事を心得て、リスク管理を徹底することが大切です。ちょっとした電話での確認や、細かいコミュケーションを面倒くさがらずに、欠かさないこと。どんなすごいプロがいてもその人も所詮同じ人間だと認識するべきです。

自分の要望に完璧に応えてくれる人なんていない。リスク管理は自分でやること。

「わからない」ことを素直に認めプライドを捨てた

仕事ができるようになりたいとこだわりすぎると、わからないことやできないことを素直に認めることが難しくなります。頑張る!と気合いが入っている人ほど、仕事に対しての姿勢が意固地になりやすく、理想が高い人ほどプライドも高いです。

わからないことがあるのに、それを隠してプライドばかり気にしている人よりも、わからないので教えてほしいと頭を下げてくるような、ひた向きな人のほうが、まわりの人間が助けてくれます。その時の劣等感や無力感はしんどいものがありますが、プライドを捨てて素直にできない自分”と向き合える人のほうが成長スピードは速いものです。

仕事ができない人は、意外と「できない自分」を受け入れきれてない、ということを認識すること。

頭を使う仕事には「効率の良さ」を求めず時間を割いた

電話やメール、データ作成、情報収集などの業務はスピードが大事です。テキパキできる人のほうが良いに決まっています。

しかし、企画を考えたり、事業提案などアイデアや知識がものを言う仕事は時間をかけるべきです。時間をかけるのは、日常業務が片付いた後や家に帰ってから、もしくは朝早く出勤してもいいです。

仕事ができないうちは、人よりも効率が悪いことが当たり前。ましてや企画や提案を考えるとなると、並みの努力ではいい提案は思いつきません。

経験もない知識もないなら、勝負できるのは「どれだけ考えたか」です。仕事ができるようになりたいけど、時間はかけたくない、というのは矛盾しています。

できないうちは、「時間を費やし努力している」ことだけが武器です。(くれぐれも疲れて倒れたりしない程度で。)

仕事ができない人の最大の武器は 「時間を費やし努力できること」 であること。