相手に快く承諾してもらったり、仕事をスムーズに進めるためには話し方が重要です。難しい言葉を使ったり頭が良さそうな内容である必要はありません。ちょっとしたコツだけでいいんです。
私も仕事がデキない20代前半の頃、よく悩みました。
私が上司に報告をすると必ずと言っていいほど怪訝な顔をされたり文句を言われたりするのに、他の社員だと上司は笑顔で対応している…。
不公平だ!ひいきされている!と思っていましたが、私をよく知っていた先輩が言うには、私の話し方は相手を不機嫌にさせるんだと指摘されました。
「気遣いが足りない」「ちょっとした一言が足りない」らしいのです。
その気遣いやある一言とは何でしょうか?あなたも話し方をちょっと変えれば、見違えるように仕事がデキる人になるかもしれません。
Contents
相手に好印象を与える5つのルールと話し方のコツ
簡単なコツを知るだけで大きく印象が変わります。
1)「相手に時間をもらう」気遣いをみせる
「あの~これなんですけど~…」
「すいません、これ教えてもらっていいですか…」
と、上司や先輩、取引業者などに話しかけたところ怪訝な顔をされたことはありませんか?
相手はきっと「面倒くさいやつだな」とか「自分でやってよ…」と思っているに違いありません。
人に何かを頼む時は相手の時間を奪っていることを意識しましょう。そして、しっかり言葉にして伝えることです。
「お手数おかけして申し訳ございませんが、教えていただけますか…」
「お忙しいところ恐縮ですが、今お電話よろしいでしょうか…」
まずは、
自分のために相手の時間をいただくことへの気遣いのセリフ=「お忙しいところ大変恐縮ですが…」
次に、相手の時間をいただいてよいか確認するセリフ=「今少し聞いてもよろしいでしょうか?」
を組み合わせて使います。
相手の時間を奪ってしまうことを認識し、相手に気遣う一言があるかないかで印象は大きく変わります。
2)「上から目線」をやめる
普通に話したら上からモノを言っているように聞こえてしまう内容は、できる限り”上から目線”を排除することが望ましいです。
- 取引業者に「こうしてください」と言わなければならない時
- 部下に「○○に改善すべき」と指導しなければならない時
- 上司に「○○は間違っています。」と訂正しなければならない時
- 負担が大きいことを「○○してください」とお願いする時
- 年上や経験者に「こうしたほうがいいですよ」と指摘する時
このような場面では、上から目線にならないように意識をしていても、偉そうな態度になってしまうことが意外と多いので気を配らなければなりません。
相手に抵抗されずに気持ちよく受け入れてもらうには「相手を認める+自分が貢献したいことを伝える」ことです。
ここで言う”自分が貢献したいこと”とは相手にやってほしいこととイコールです。
- 相手を認める・感謝する
- 自分がどう貢献できるかを伝える
まず、1にとにかく相手をアゲましょう。
「○○さんのおかげで助かっています。いつもありがとうございます。」
「この前の○○は良かったですね。私も参考にさせていただきます。」
「顧客から評判がいいみたいですね。ホント良かったです!」
「○○さんの意見は鋭いと思います。私にはない考えですね。」
まずは、相手を認めたり感謝することでお互いの距離がググっと縮まりますよね。
感謝されて悪い気がする人はほとんどいません。「私を分かってくれている」と相手が思ってくれれば、むやみに反発されることが少なくなるはずです。
人に感謝できるあなたの印象も良くなるでしょう。
次に、自分が相手に伝えたいことの本題に入りますが、そのまま伝えるのではなくニュアンスとして「自分が相手にどう貢献できるか」を意識して伝えます。
「少しでも力になりたいと思って、私なりに考えました。~」
「参考になればと思い、私の考えを用意してきました。~」
「さらに良くなるように○○したらどうでしょうか?」
相手にそのまま「あなた間違っています」「もっとこうしてください」「私はこう思います」と直球を投げては、上手く受け取ってくれません。
「あなたには感謝しているので、私が貢献できることを考えてみました」
「あなたを認めていますが、参考までに私はこうですよ」
と下からスーっと入っていく謙虚な言葉遣いがあると相手へ好印象です。
3)曖昧な表現は使わない
私は上司に「どっちかはっきりしろよ」「主観でものを言うな」と怒られていました。
仕事がデキない人ほど曖昧な表現を使いたがり、怒られないように気をつけようとするほど主観で伝えようとします。
ここでの”主観でものを言う”とは、「自分はこう思っている」と自分の目線(都合)で見ているということ。
曖昧な表現の例としては、
「もう少しでできると思います」
「たぶんそのはずですが」
などという伝え方です。
「もう少しでできると思います」は⇒「3月20日(水)に完成の予定です」としっかり日時を伝えるべき。
「たぶんそのはずですが」は⇒「○○だった事例があります。」「○○といった理由で~です。」と、原因と結果をはっきりさせるべき。
なぜ曖昧な表現をしてしまうのかと言うと「自分でも理解しきれていないから」。責任を持って言い切るためには、自分で調べたり考えたりしながら物事を具体的にしていく作業が必要です。
主観な表現の例としては、
「間に合うと思います」
「順調にいってると思います」
などという伝え方です。
ポイントはその言葉に”何の根拠もない”ことです。「自分はこう思っている」という主観だけならまだしも、「自分はこうありたい」という願望が混じってしまうと、ビジネスシーンではかなりややこしくなります。
特に女性のほうが感情が先走ってしまうケースがあるため、こういった主観の混じった表現になりやすいと言います。
話し方を改めるには、なぜ間に合っていると思うのか、なぜ順調だと思うのか、その裏付けが重要です。
「計画よりも2日前倒しで動けているから」なのか「誰に確認してそう確信しているのか」など、根拠となる材料があって初めてしっかり報告できます。
曖昧な表現になりそうなら、裏付けできる根拠探しをしてみてください。
4)結論を先に言う
私が話が下手だった時によく上司にこう言われていました。
「で、何が言いたいの?」
決まって私の話は上司がイライラしていました。その最大の原因は「結論を先に言わないから」。説明が下手なうえに結論を最後に言おうとするので、忙しい上司はすぐに腹を立て私を叱りつけていました。
説明が下手でも上手でも、上司への報告や相談などの場面では、結論を先にいったほうが上司も飲み込みが早くスムーズに事が運びます。
例えば上司に「A案からB案に変更になった」という報告をする場面で、結論を先に伝えるのであれば「B案に変更になりました。理由としては~」と伝えます。
結論が後回しになる人は、「昨日、打ち合わせに行ってA案で決まっていたのですが、○○さんが違うと言い出して~」とダラダラになります。
これでは、イライラされて当然ですね。
5)ポジティブな言葉を使う
コップに水が半分だけ入っている時、「水が半分しか入っていない」というネガティブな言葉と「水が半分も入っている」というポジティブな言葉では、受け手のイメージが大きく違いますよね。
ビジネスシーンでもポジティブな言葉を使うように意識をしたほうが、仕事がスムーズになります。
例えば、「目標を達成できず契約は12件だけでした。」と「目標15件のうち12件は達成できました」とでは、上司の受け取り方が大きく変わります。
また、ちょっとした会話の中でもポジティブな言葉を優先して使える場面やネガティブな言葉をポジティブに変えられる場面があります。
取引業者との会話の中で「Aは売れるんだけどBは売れないんだよね」と言われたら、「Bが売れないなんて失敗ですね」とは返さずに「Aは売れてるのですね!スゴいですね。」と、ポジティブな結果のほうに視点を合わせます。
すると、「Aが売れたのは○○だったからだね。Bも改善しよう」などと、会話が良い方向にむかいやすくなるはずです。
相手のネガティブトークはこちらからポジティブに返してあげれば、相手は前向きなあなたとまた話がしたいと思うでしょう。
仕事は話し方で大きく変わる!
「もっと早く知っていれば…」私はそう思うことが多かったです。
仕事をうまくこなすためには”慣れ”だけでなく”コツ”も重要です。よりスピーディに成長するためには、ちょっとしたコツを知ることも大切ですね。