メールが下手だとムダが増える!?読みやすいビジネスメール7つのポイント

ビジネスメールは書き方ひとつで子供じみた印象を与えてしまったり、相手に不愉快な思いをさせてしまうこともあります。ビジネスメールのやり取りは日常業務の基本なので、社会人として正しい書き方やマナーを知ることが大切です。新社会人やメール慣れしていない人にも分かりやすくご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

6W3Hを整理する

よく知られているのは「5W1H」です。ところが数年前から常識になったのが6W3Hです。ビジネスシーンにおいては、数量や金額などが重要になってくるために項目が多くなります。

  • Who:誰が(主体者)
  • Whom:誰に(相手)
  • When:日時
  • Where:場所
  • What:何を(内容)
  • Why:理由
  • How to:手段(どのように)
  • How many:量(どのくらい)
  • How much:金額(いくらで)

メールを書き始める前に、6W3Hをまとめてみてください。すべての項目をチェックしながら要点をまとめていくと分かりやすい文章になります。

当てはまらない項目があったとしても、伝え漏れを防ぐために有効な手段なんです。「6月1日(水)の懇親会の日程は書いたけど場所を伝え忘れてしまった!」となると二度手間ですよね。6W3Hをチェックしておけば、伝え漏れのミスがなくなります。

適切な箇所で改行する

メール文が息継ぎなくズラズラと長い文章だと、ポイントがわかりづらく途中で文の続きを見失ってしまうこともあります。メールに限ったことではありませんが、文章は全体の印象も大切です。

内容は変わる節目で改行をして小さなまとまりをいくつか作るようにすると分かりやすくなります。


×NG

お世話になっております。○○商事の鈴木です。先日ご連絡した懇親会の件ですが、日程は5月1日(月)17:00に決定致しました。宜しくお願い致します。


OK

お世話になっております。○○商事の鈴木です。

懇親会の日程が決定致しましたのでご連絡致します。

【○○懇親会】5月1日(月)17:00〜

宜しくお願い致します。


改行を上手く使って一番伝えたい部分が目立つように構成します。空白行を使うとさらに見やすくなります。

また余計な言葉はなるべく削ったほうがスッキリと分かりやすい文章になります。例えば「先日ご連絡した懇親会の件ですが〜」の部分は「懇親会の日程が〜」でも十分に伝わります。なくてもいい一言はなるべく書かないように意識してみてください。

一文は短く書く

思いつくままに書いていると、一文が長くなってしまう傾向があります。長い文は要点が絞れずにわかりづらくなります。読みやすい文章にするには、一文の中に伝えたいことがひとつであるのが理想です。一文一義というものです。短く書くとすんなり読みやすい文章になります。


×NG

御社に○○のサンプルを3月1日(月)着でお送り致しましたのでご確認いただけましたら3月5日(金)までに添付したアンケートをご記入の上、返信くださいますよう宜しくお願い致します。


OK

○○のサンプルを3月1日(月)着で郵送にてお送りいたしました。

ご確認いただき、添付のアンケートにご記入をお願い致します。

■添付ファイル:○○アンケート用紙0301

お忙しい中恐れ入りますが、3月5日(金)17:00までにご返信をお願い致します。


「サンプルを送ったこと」「アンケートをお願いしたいこと」は別の一文で書くと分かりやすくなります。また、添付ファイルの名称や締め切り日は「時間」まで指定するなど、相手に不明点が出てこないように補足してあげると、ストレスの少ないメール文になります。

箇条書きを使う

いつくかの選択肢があったり相手に伝えたいことが複数ある場合は、箇条書きや番号を使ってまとめます。


×NG

添付ファイルはお見積もりと企画書さらに部数表と注文書があります。ご確認をお願い致します。


OK

添付ファイルは以下の4点ございます。

  1. 見積書
  2. 企画書
  3. 部数表
  4. 注文書

ご確認のほど宜しくお願い致します。


添付ファイルが複数あるのに、文章でズラズラと書いてしまうと相手の確認漏れを引き起こします。業務を効率良くこなすためには相手の立ち場になって考えちょっとした手間も必要。確認漏れがないように「添付ファイルは何点あるか示す」「ファイル名が見やすくなるように改行する」ことがポイントです。

伝えたいことが複数ある場合は最初にまとめる

相手に伝えたいことが複数あるとダラーと長いメール文になりがちです。どこから内容が切り替わるのかもわからないまま読んでいる相手には、結構ストレスがかかります。また、相手は今一度内容を整理しなければならないので手間がかかります。

パッと見て相手が全体を把握できるように、メールの始めにどんな内容が書いてあるかをまとめてあげると親切です。


×NG

昨日ご依頼いただいたAセットのお見積もりを添付致します。ご確認をお願い致します。

またBセットはただいま品切れ中になっております。大変恐れ入りますが入荷が12月1日頃の予定です。申し訳ござません。

さらに、新しいCセットがスタートしました。もしよろしければサンプルをお送り致しますがいかがでしょうか。


OK

3点ご連絡がございます。

  1. Aセットお見積書の添付
  2. Bセット品切れについて
  3. Cセット新発売のお知らせ

1、Aセットの見積もりを添付致します。〜


メールの最初に、伝えたい内容が何点あるのかそれぞれ内容は何かを書いてから、それぞれの中身を説明するようにします。相手も心構えができるので、サラッと読みやすくなります。

漢字を使いすぎない

メールは手書きではない分、漢字も使いやすいですね。だからといって漢字ばかりのメールにするとごちゃごちゃしてかえって読みにくくなります。

「かしこそうに見えるのでは?」「礼儀正しい印象になるのでは?」そう思う人もいるかもしれませんが、メールの基本は「相手が読みやすいかどうか」です。


×NG

本日は御足元の悪い中御足労戴き、誠に有難う御座いました。来月も是非宜しく御願い致します。


OK

本日はご足労いただき誠にありがとうございました。

来月もぜひよろしくお願い致します。


このように、ひらがなのほうが柔らかい印象を与える効果もあります。文字全体で相手に与える印象も意識しましょう。

同じフレーズを連発しない

メールで多用しがちなのが「申し訳ございません」と「よろしくお願い致します」です。気づくと何度も「よろしくお願い致します」と書いてしまってる時がありませんか?

すると、くどい印象を与えますしスマートさに欠けます。よく使うフレーズは違う言い回しをしたり、なるべく最後にまとめるなど意識するとスッキリできます。


×NG

10月3日(水)にお送りした注文書の件ですが、まだお返事を頂けていないようです。

念のためもう一度メールを送らせていただきました。

恐れ入りますが、ご確認をお願い致します。

行き違いでしたら申し訳ございませんがご確認の上、10月5日(金)までにご確認をお願い致します。


OK

10月3日(水)にお送りした注文書の件ですが、まだお返事を頂けていないようです。

念のためもう一度メールを送らせていただきました。

行き違いでしたら申し訳ございませんが、10月5日(金)までにご返信をいただけますと幸いです。

ご確認のほどよろしくお願い致します。


「確認をお願い致します」という言葉を最後だけに使いました。途中で使いたい時は、言い方を変えて不自然にならないようにします。

読みやすいメールは仕事の効率化にも繋がる!

読みやすいメールが定着すると、業務進行がスピーディに感じられると思います。要点を絞って分かりやすく相手に伝えることで双方のミスや手間が減少します。さらに、メールのやり取り回数が減ったりメールチェック時間を削減できるため、自分の仕事も無駄が省けて業務がスムーズになるはずです。

ほんの少しの違いですが、読みやすいメールはビジネススキルに大きく影響してくる重要なポイントなんですね。